【熊本消防設備点検】火災から命と財産を守るために必要な点検とは

■ 消防設備点検とは

 

消防設備点検とは、火災の発生をいち早く知らせ、初期消火や避難を安全に行うための設備が、常に正常に作動する状態にあるかを確認する点検業務です。

消防法第17条の3の3により、すべての建物所有者・管理者・占有者は、設置している消防用設備等を定期的に点検し、その結果を消防署へ報告することが義務づけられています。

消防設備には次のようなものが含まれます。

 

  • 消火器具
  • 屋内・屋外消火栓設備
  • スプリンクラー設備
  • 自動火災報知設備
  • 非常警報器具及び設備
  • 消防機関へ通報する火災報知設備
  • 避難器具
  • 誘導灯など

 

 


 

 

■ なぜ消防設備点検が必要なのか

 

消防設備は「万が一のとき」にしか作動しません。

そのため、経年劣化や環境条件により、次のようなトラブルが発生していることがあります。

 

  • 感知器の動作不良・断線
  • 受信機バッテリー・充電回路の劣化
  • 配管の腐食
  • 誘導灯・非常灯の不点灯やバッテリー不良
  • 消火器の圧力低下や腐食

 

こうした不具合を放置すると、火災時に設備が作動しない・避難できない・通報や初期消火が遅れるといった重大なリスクにつながる恐れがあります。

消防設備点検は、人命を守り、財産を損なわないための最も基本的な安全管理といえます。

 


 

 

■ どんな建物で点検が必要か

 

消防設備点検は、次のような消防用設備を設置している建物すべてが対象です。

 

  • 事務所・テナントビル
  • 学校・病院・福祉施設
  • ホテル・旅館
  • 商業施設・飲食店
  • 工場・倉庫
  • 集合住宅・マンション

 

特に、不特定多数の人が出入りする施設や高層建築物などでは、火災時の被害が大きくなる可能性があるため、厳格な点検と報告が求められます。

 


 

 

■ 点検の種類と報告

 

消防設備点検は、半年ごとに機器点検、年1回に総合点検を行うことが定められています。

 

  • 機器点検(6ヶ月に1回)
  • 総合点検(1年に1回)

 

点検後は、有資格者(消防設備士・消防設備点検資格者)が結果をまとめ、消防署へ報告書を提出します。

報告を怠ると、指導・勧告・命令の対象となる場合があります。

 


 

 

■ まとめ

 

消防設備点検は、「建物の安全を守るための最も基本的な防災活動」です。

熊城防災総研では、消防法に基づいた確実な点検と、現場ごとの特性を踏まえた丁寧なアドバイス・改善提案を行い、安心できる建物管理をサポートしています。

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