【熊本防災】自動火災報知設備のベルが鳴ったらどうすればいい?原因と正しい対応方法を解説

突然「ジリジリジリ…!」と非常ベルが鳴り響くと、誰でも驚いてしまいます。

しかし、その音が本当の火災によるものか、それとも誤作動なのかを正しく判断し、落ち着いて行動することが大切です。

この記事では、

  • 自動火災報知設備の仕組み

  • ベルが鳴る主な原因

  • ベルが鳴ったときの正しい対応手順

    を分かりやすく解説します。


自動火災報知設備とは

自動火災報知設備とは、火災の発生を早期に感知し、人々に警報で知らせる消防用設備です。

主に以下の機器で構成されています。

  • 感知器:煙や熱を検知し、火災信号を送る装置

  • 発信機:人が手動で火災信号を送るためのボタン(赤い丸型)

  • 受信機:火災信号を受け取り、警報を鳴らしたり場所を表示する装置

  • 非常ベル(地区音響装置):建物内に警報音を発する装置

火災の熱や煙を感知すると、受信機に信号が届き、建物全体に「非常ベル」が鳴り響きます。

また、発信機を押すことで手動でも警報を発信できます。


ベルが鳴る主な原因

非常ベルが鳴る原因は、火災以外にも複数存在します。主な要因を見てみましょう。

本当の火災

当然ながら、最も重大な原因です。

感知器が煙や熱を検出した場合、建物全体へ警報が発信されます。

まずは火災の可能性を最優先で確認してください。

非火災報・いたずら

発信機を子どもや通行人が誤って押してしまった場合にも、ベルが作動します。

また、古い設備では感度の誤差により、煙ではなく水蒸気やホコリに反応してしまうこともあります。

機器の故障・経年劣化

配線の損傷や感知器の劣化、湿気の侵入などにより、非火災報が発生することもあります。

特に長年点検が行われていない建物では、これが原因のケースが多いです。


ベルが鳴ったときの対応手順

非常ベルが鳴った際は、慌てず・確認・報告・対応の流れが基本です。

まず火災を疑う

煙・臭い・炎が確認できる場合はすぐに避難し、119番通報を行いましょう。

自分で火を消せる状況であれば、近くの消火器を使用します。

受信機で発報箇所を確認

受信機(管理室やエントランス付近に設置)には、

「○階」「○号室」など火災信号を受け取った場所が表示されます。

表示された場所に異常がないか確認しましょう。

火災がない場合はベルを一時停止

火災が発生していないと判断できた場合、

受信機の「主音響停止」ボタン、「地区音響停止」ボタンを順に押して、警報音を止めます。

ただし、避難中の人が混乱しないよう、周囲への声かけも忘れずに。

最後に「復旧」ボタンを押す

原因の特定後は、受信機の「復旧」ボタンを押して、システムを元の警戒状態に戻します。

この操作を忘れると、次回の火災を正しく感知できなくなる可能性があります。
(火災受信機のスイッチ注意が点滅していないか確認しましょう。)

尚、復旧操作を原因不明のまま行うと原因特定が困難になる可能性があります。
復旧操作を行うか判断に迷った際は、点検業者へ相談する必要があります。


非火災報だった場合の対応と注意点

ベルを止めたあとは、原因を必ず調査することが重要です。

  • 感知器にホコリや湿気がたまっていないか

  • 配線が断線・腐食していないか

  • 発信機が誤って押されていないか

もし原因が特定できない場合や、同じ症状が繰り返される場合は、消防設備点検業者へ早めの調査を依頼しましょう。

非火災報の放置は、本当の火災の際に設備が動作しない危険性につながります。


まとめ

非常ベルが鳴ったら、まずは「火災かどうか」を冷静に確認し、受信機で状況を把握することが大切です。

非火災報であれば、音を一時停止し、復旧操作を行いましょう。

そして、再発防止のためには定期的なメンテナンスが不可欠です。

熊城防災総研では、火災報知設備の点検・修理・更新工事まで一貫して対応可能です。

「最近よくベルが鳴る」「古い受信機を交換したい」などのお悩みがあれば、ぜひご相談ください。

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