火災を防ぐためにできること|日常の習慣と住宅防火対策を徹底解説
火災は一瞬の油断から発生し、かけがえのない命や財産を奪ってしまう災害です。
総務省消防庁の統計によると、住宅火災による死者数は近年再び増加傾向にあり、特に高齢者の「逃げ遅れ」が大きな要因とされています。
この記事では、日常の防火習慣・住宅防火対策・火災発生時の行動をわかりやすく解説します。
目次
火災を防ぐための日常の習慣
火災の多くは、日常の「ちょっとした油断」から発生しています。次のポイントを習慣づけましょう。
●コンロから離れない
調理中にその場を離れると、わずか数分で油が発火することもあります。
特に天ぷらなどの高温調理時は絶対に離れず、安全装置付きコンロを活用しましょう。
●ストーブの周りを整理する
洗濯物やカーテン、布団などはストーブの近くに置かないように。
就寝前や外出時には、必ずストーブの電源を切りましょう。
●たばこの火を確実に消す
寝たばこは絶対に避け、水を入れた灰皿を使うなど、火種が残らない工夫を。
●電気器具の管理をする
コンセントのほこりは出火原因のひとつ。
定期的に掃除し、たこ足配線や過負荷接続は厳禁です。
●子どもの火遊びを防ぐ
ライターやマッチは手の届かない場所に保管し、「火の危険性」を教えることが重要です。
火災発生に備える住宅対策
●住宅用火災警報器の設置と点検
寝室や台所など、法律で設置が義務付けられています。
経年劣化により感知性能が低下するため、10年を目安に交換しましょう。
半年に一度は動作点検を行うのが理想です。
●防炎品の使用
カーテンや寝具、衣類に「防炎ラベル」付き製品を使うことで、燃え広がりを防止できます。
逃げ遅れを防ぐための有効な手段です。
●避難経路の確保
廊下や出入口に荷物を置かず、夜間でもすぐに避難できるよう経路を確認しておきましょう。
●消火器を備える
火災の初期対応は3分が勝負です。
家庭用消火器を設置し、家族全員で使い方を確認しておきましょう。
天ぷら火災には「油火災対応型」の消火器が必要です。
火災が起きたときの行動3原則
1️⃣ 早く知らせる(119番通報と周囲への声かけ)
「火事だ!」と大声で周囲に知らせ、すぐに119番へ通報しましょう。
2️⃣ 早く消す(初期消火)
火が天井まで達していない初期段階なら、消火器で消火を試みます。
危険と感じたら、すぐに避難へ切り替えます。
3️⃣ 早く逃げる(避難)
煙は上にたまるため、低い姿勢でハンカチなどを口にあてて避難します。
一度外へ出たら、絶対に建物内に戻らないことが鉄則です。
高齢者の火災被害を減らすために
住宅火災による死者のうち、約7割が65歳以上の高齢者です。
避難に時間がかかることや熟睡中の火災が原因で「逃げ遅れ」が発生しています。
対策のポイント
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寝室には煙感知式火災警報器を必ず設置
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就寝前の火気確認を徹底
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家族や地域で「避難サポート体制」をつくる
信頼できる防災製品の選び方
●防炎製品の見分け方
「防炎ラベル」や「防炎製品ラベル」がついた商品を選びましょう。
公益財団法人 日本防炎協会の認定品であれば、品質も安心です。
まとめ
火災は「防げる災害」です。
毎日の小さな注意と備えが、大切な命と財産を守ります。
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火を使うときはその場を離れない
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コンセントまわりの掃除を習慣に
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火災警報器と消火器を正しく備える
安心・安全な暮らしを守るために、日頃から防火意識を高めていきましょう。