【熊本消防設備】連結散水設備とは?地下室火災の消火を劇的に助ける設備
目次
地下室火災が「消しにくい」本当の理由
地下や地下街で火災が発生すると、最大の障害になるのは煙です。
視界は奪われ、呼吸も困難になり、消防隊は奥まで進入できません。
この状況でホースによる直接注水をしようとしても、
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火点まで近づけない
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放水角度が取れない
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注水が届かない
という問題が発生します。
そこで考えられたのが、天井から豪雨のように散水してしまう方式
これが 連結散水設備 です。
スプリンクラーのように見えますが、まったく別物で、
消防隊がポンプ車から送水して使う設備という点が最大の特徴です。
連結散水設備は「消防隊が使う設備」
連結散水設備は、建物関係者が使う設備ではありません。
分類上は
「消火活動上必要な施設」
つまり、消防隊の消火活動を助けるための設備
という位置付けです。
そのためスプリンクラーのような自動設備ではなく、
火災時に消防ポンプ車から送水して初めて機能します。
開放型ヘッドと閉鎖型ヘッドの違い
連結散水設備の散水ヘッドには2種類あります。
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種類 |
特徴 |
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開放型ヘッド |
常に開いている・送水すると全面散水 |
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閉鎖型ヘッド |
熱で開く・火災部分のみ散水 |
合理的なのは閉鎖型ですが、
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コスト
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維持管理
の面から、連結散水設備では開放型が採用されることが多いのが実情です。
つまり「その区域一帯に一気に雨を降らせる」
これが設計思想です。
なぜ「送水区域」を分ける必要があるのか?
もし地下全体を1系統にしてしまうとどうなるか。
どこか1か所の火災で送水すると、
地下全体が水浸しになります。
そこで必要になるのが火災が起きた区域だけに送水できる仕組み
これが 送水区域 の考え方です。
送水区域とヘッドの関係(面積の考え方)
開放型・閉鎖型ヘッドの場合
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ヘッドを中心に半径3.7m
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1ヘッドあたり約27㎡
そして
1送水区域あたり ヘッド10個以下
つまり
1送水区域 ≒ 最大270㎡
という考え方になります。
(閉鎖型スプリンクラーヘッドの場合は計算が変わります)
送水区域が複数ある場合の方法は2パターン
方法①:区域ごとに送水口を設ける
A区域、B区域、それぞれに専用送水口。
方法②:送水口付近に選択弁(仕切弁)を設ける
消防隊が弁操作で送水区域を選択。
ただしこの方式は、防火区画と一致している場合など、
条件付きで認められることが多いです。
連結散水設備の送水口の規定
送水口は連結送水管とほぼ同じ規定です。
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双口形送水口(ヘッド4個以下なら単口可)
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地盤面から0.5m以上1m以下
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呼称65の結合金具
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送水区域・選択弁を明示した系統図の表示が必要
ここが連結送水管と非常に似ているため、混同されやすいポイントです。
連結散水設備が必要な建物
地下階の床面積が 700㎡以上 の場合、設置義務があります。
ただし、
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スプリンクラー設備
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水噴霧消火設備
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泡消火設備 など
他設備で有効範囲がカバーされている場合は免除されます。
まとめ:連結散水設備は「地下専用の消火支援装置」
連結散水設備は
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スプリンクラーの代わりでもなく
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連結送水管の仲間でもなく
地下火災という特殊な状況に特化した、消防隊専用の散水装置です。